1.中国の昆布 その1
中国4000年の歴史に昆布が登場するのは周の時代(約2500年前)。『爾雅(ジガ)』という書に綸布(カンプ)という昆布の語源になったと思われる文字が出てきます。以後、昆布の中国名の海帯(ハイダイ)という言葉は1057年の本草書「嘉祐本草」で始めて登場します。
内陸に都が続いた中国では、海産物が貴重品であり、自然条件として昆布が成育しない土地柄、古くは渤海、そして朝鮮や日本から貢ぎ物として伝わったと考えられます。清の時代(日本では江戸時代)からは長崎や琉球を経由して日本の昆布が大量に輸入されました。内陸部の風土病(ヨード不足から甲状腺が肥大し瘤になる)対策には欠かせなかったようです。
その後、ペリー提督の通訳として来日した広東の中国人羅森の情報により函館から直接昆布が中国にもたらされるようになりました。
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