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6.仏教文化と昆布


唐 書に「俗ニ貴ズ所ハ東海ノ海帯(昆布)」とあり、遣唐使などの留学僧が昆布の薬効、ダシの効用を知ったと考えられています。鎌倉時代に仏教信仰は武家・庶 民に浸透します。宮廷が鰹節でダシをとるのに対して精進料理では昆布でダシをとりました。精進料理が武家・庶民に浸透すると共に昆布も徐々にひろがりはじ めます。また留学僧は彼の地で喫茶の習慣も身に付けます。

お茶を嗜むと同時に「点心」のおかず「茶の子」を知ります。「茶の子」として昆布は親しまれてゆ きます。留学僧がもたらした喫茶は茶道となり、茶席の菓子が発達します。昆布は海藻中でいちばん菓子にふさわしい食材でした。


宮廷では進物として熨鮑を重用しました。これが後世一般に広がり祝い等の進物に色紙を折った細長い六角形の紙型に薄く切った熨斗アワビを入れたものをそえ るようになります。これをを熨斗と呼ぶようになります。これに対して寺院では進物に昆布を利用し熨斗の代わりに昆布と書くようになります。

(熨斗を付けてお返しする→喜んでお返しをする)
この喜んでの語呂が昆布に通じていると言う説もあります。

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